金継ぎでリデザイン

まるで金のドッド模様が入ったよう

ゆりこさんに金継ぎをお願いしていたマグカップが帰ってきた。欠けてしまった飲み口の小さなかけらの部分に金が施されている。面積にすると、ほんの一部分なのだが、最初からデザインされていたように馴染んで、カッコよく変身している!

ゆりこさんのメッセージより

「欠けた部分を使って目立たない直し方もできたのですが、今回はあえて金継ぎしたことが分かるような、金が映える仕立てにしました。」(メッセージより)

ゆりこさんによると、「金にも色があり」、「今回は一号色、一番金の割合が多いもの」を使用してくださったとのことでした。

金という色に種類があること…知りませんでした。小さな面積に宿る存在感。金色の奥深さに魅了されます。

世界でいちばん美味しいスイーツ

修繕していただいたマグカップと一緒に顔を出したのは、ゆりこさん手作りのクッキー。ゆりこさんが手がけるPatisserie Lysのスイーツは、世界でいちばん美味しいスイーツ。美味しさはもちろん、ひとつひとつにストーリーがあって豊かな世界が広がる。私が「クッキーって、こんなに美味しいものだったのね!!」と思い至ったのも彼女のクッキーとの出会いからだ。

見た目も美しいクッキーたち。ゆりこさんとお会いした時に買った思い出のうつわに乗せる。

大切なマグカップとふたたび

ゆりこさんに金継ぎしていただいたのは、義父の作品。今から30年ほど前、結婚したばかりの頃にもらったことを覚えている。陶芸を(本格的に)趣味にしていた義父の作品は、わが家のうつわの大半を占めている。なかでも、このマグカップは毎朝、毎晩欠かさず飲むコーヒーの友だ。ざらざらした土の感触が好きで、無意識のうちに手に取っている。日常使いのマグカップ。

金継ぎによって、こんなにカッコよくリデザインされたマグカップを見たら、亡き義父はどんなに喜ぶだろうか。

ゆりこさん、ありがとう。

ゆりこさんのブログ。金継ぎの過程がわかって興味深い。

ゆりこさんのボンボンショコラの記録。